はじめの一歩8月号(通算第173号)
『またひとつ』
岡部 弘美
前回、はじめの一歩を書いたのは、孫が生まれる少し前だった。
あの時は初めての孫に対して、私の中でどんな気持ちが生まれて来るのだろう・・・と楽しみで仕方がなかった。無事に生まれて来てくれただけで「良かった」「嬉しい」というのが一番の気持ちだった。
今は世の中がこの様な状況、車で1時間とは言え都外へ出ることが思うようにできず、会いたいとは思ってもなかなか会うことはできない。
テレビ電話では声だけでなく動く孫の姿を見ることができる。だけどやっぱり、どこか物足りない淋しさもあったりする。その分、会えた時の喜びや嬉しさは大変なこと。
目が合う、動く、ミルクを飲む、おむつを換える、寝る、声を出す、笑う、座る、立つ、食べる、歩く・・・。何をしてもかわいい、何をしても愛おしい。
自分が子育てをしている時には感じる余裕もなかった思いや感情が孫の存在では無条件で溢れ出る。
「孫はかわいい」それしか言葉がみつからない。至って普通。保育園には多くのおじいちゃん、おばあちゃんが送迎をしてくれたり行事に参加してくれたりする。
孫がかわいいからですよね。おじいちゃん、おばあちゃんにこんなに愛されている子どもたちは幸せだなぁ・・・とつくづく思う。
おじいちゃん、おばあちゃん、これからもいっぱい孫をかわいがっちゃいましょう。年を重ねて、またひとつ気持ちの財産が増えました。