はじめの一歩6月号(通算第135号 )
『自分を振り返る』
戸田 美帆
私は、時折、街を歩いていても、家庭においても、小さなことで腹をたてることがあるのです。
「もっと、これもやって欲しかった。」「それは、言って欲しくなかった。」「こんなのは、求めていた状況じゃなかった。」ということがほとんどです。どれも相手への要求でしかありません。
けれども、ある小冊子に出逢ったときに、自分を振り返るきっかけとなりました。
ある僧侶の話が掲載されていました。題名は「“脚下照顧(きゃっかしょうこ)”」
その内容は、「暗いと不平を言うよりも、進んで灯りをつけましょう。」というものでした。
驚きました。
私の身の回りの誰かが、そっと耳元で囁いたかのような、何かを感じました。
どこかで見られていたのかと思うほどです。
行き詰まって、余裕のないときには、人に対して要求したり、攻撃的になってしまう。
でも、相手や回りの気持ちはどうなんだろうか。相手の人はどんな背景で暮らしているのだろうか。相手の人も、今、辛いのではないか。余裕がないのではないか。
と、そんなことを考えるようになりました。
そして、ようやく改善策を考え、自分が動くことで、余白をつくることができると知ったのです。
そして、
この言葉に出会って五年…。まだまだ未熟な自分だからこそ、自分自身で、より良い方法を生み出し、周りの人たちとの空間を、明るく灯して、気持ち良く過ごせるようにしたいです。