はじめの一歩3月号(通算第156号 )
『これからの私』
岡部 弘美
私は私。体はひとつだけれども、いくつもの役割を持っていて、それぞれに様々な気持ちや思いを持っている。
両親の「子ども」として生まれ、妹が生まれて「姉」になる。
小・中・高~短大に進み、「保育士」になった。
結婚をして「妻」と「嫁」
子どもが生まれて「母」が加わる。
昨年、古里保育園が創立70周年を迎え、記念式典が行なわれた。私はその中で永年勤続者として表彰していただいた。この永年勤続の間が、「保育士」と「母」の両方をやっている長い時間だ。
先日ある方にこんなことを聞かれた。「あなたにとって、この仕事のやりがいは何ですか?」・・・と。
私は「子どもたちと一緒の生活の中で、笑ったり怒ったりの色々な気持ちが持てること。子ともたちの「できた」の喜びを共有できること」と答えた。そのあとに「答えになっているかわからないけど・・・」と一言いってから、「自分の子どもがいなかった頃、小さかった頃、義務教育の頃、それ以上になってからと時期を分けて考えると、保育園の子どもたちに対する思いが変わって行っているのがわかり、その気持ちで接することができるのがとても楽しい」と加えた。
自分の子どもと重ね合わせていた子育て時期の若い頃と、今の年齢になっての思いや気持ちは確実に変わっていると感じている。
だから、楽しくて長く勤めていられるんだろうな。
そしてもうひとつ、役が増える。もうすぐ「ばあば」になる。まだ知らない「ばあば」の気持ちや思いになるのか。どの様に子どもたちに向き合っていくのか楽しみで仕方ない。