はじめの一歩10月号(通算第127号 )
『夜寝る前に・・・』
清水さゆり
子どもが夜寝る前のひととき、みなさんは何をしてあげますか?絵本の読み聞かせをする方も多いと思います。
私も長女には毎日絵本を読んであげていました。読んでいる途中で私の方が先にうたた寝をしてしまい「かーたん!」と子どもに起こされ、続きを読んだり、「もう一回読んで!!」と子どもにせがまれたりと、子どもが寝るまでお母さんは大変でした。しかし、2人目の子、弟になると「これ読んで!」「あとでね!」などと言って明日の仕度などしている間に寝てしまっていたり、たまに読んであげようとすると「もういい!」と言われてしまったり。
あの時もっと子に向き合ってあげていたらと今は思うのですが・・・でもそんな中で1つだけ思い出に残っていることは、一緒に寝る時に素話、むかしばなしをしたことでした。私の言葉で子どもにわかりやすいように「はなさかじいさん」を話しました。
息子は聞いているのか寝ているのかジーっとしていました。話しが終わると「シクシク」涙をすする声がしたので息子を見るとおいおい泣いていました。私は眠たい目をこすりながら「どうしたの?」と聞くと「ポチがかわいそう」と泣いていたのです。こんな、やさしい気持ちが育っていたんだなと、子どもの成長を感じた瞬間でした。
やっぱり子どもとのふれ合いは、いつになっても忘れられないものです。
子育てで毎日忙しい中「あとでね」ではなく、今できることで、子どもとのふれあいをすることで、子どもにはしっかりと母親の想いは伝わるんだな。と思ったり・・・