はじめの一歩8月号(通算第101号 )
『母の日のできごと』
小峰美穂子
暑い毎日が続く夏ですが、5月の爽やかな日の出来事を書いてみます。
それは、先輩の保育士が母の日プレゼントのお花を買いに行った時のお話です。
小学生の男の子数人がお花屋さんでカーネーションを買っていました。その中の一人が「お母さん喜ぶかな?」と友だちに聞いていたそうです。友だちは「あたりまえだろ!親なんだもん」と答えたそうです。先輩はその時の様子を嬉しそうに私に話してくれました。私たち二人は目頭が熱くなり、いつのまにか涙がこぼれていました。
最近のニュースといえば、暗い話ばかりが耳に入ります。日常の素直な子どもたちのこのような言葉が伝えられたらどれだけの人の心が温かくなるかと思いました。「あたりまえだろ!親だから」と言った子どものお母さんは素敵な方なんだろうな、そのまわりの家族もあたたかい人たちだろうなと想像することができました。
私も「あたりまえだろ!親だから」と言ってもらえるような親になりたいと思いました。日常の何気ない言葉の中に感じる優しさ、その優しさがあればこそ人としてのあたたかな気持ちが伝わるのですね。