はじめの一歩12月号(通算第105号 )
『手紙交換』
来住野 聡美
毎年12月、私には楽しみにしていることがあります。それは私の誕生日(12月)とクリスマスの日に友人からメッセージカードが届くことです。
彼女は高校時代からの友人であり、卒業するとなかなか会えなくなるからということがきっかけで手紙交換が始まり、それからもう10年以上も続いているのですが、中でもお互いのバースデーカードとクリスマスカードは毎年欠かさずに送っているのです。
先日、部屋の掃除をしているとふと今までもらった手紙の入った箱が目に入り、久しぶりに開けてみました。学生生活のことや就職のこと、仕事のことが書かれているものから、旅行先から送ってくれた絵葉書や写真も入っているものもあったりと、改めて読み返してみると「10年の間にこんなことがあって、友人はその時こんな気持ちで、私はというとこんなことを考えていたのだなぁ」と当時の記憶や想いが懐かしさと共にこみあげてきました。
その当時はわからなかったけれど、言葉では伝えにくいことでも手紙にすると不思議と書けてしまったり、手紙を書くことで自分の気持ちの整理がついたりと、彼女との手紙のやり取りは自分自身にとっても良い経験をさせてもらっていたのだなと改めて感じます。
今まで飽きることなく私のために手紙を書き続けてくれている友人に感謝しつつ、わくわくしながらカードが届く日を待っています。