はじめの一歩第194号
『古里っこと私』
須﨑洋子
“古里っこって何?”“何をするの?”知らない方もたくさんいますよね。古里っこは古里保育園職員で構成している劇団なのです。発足当初から携わってきた私にとって、本当に長い時間で、まさかこんなに長く続くとは!!
東京の西の端、奥多摩に住む子どもたちは自分の目で観る演劇や人形劇の機会が少ないのではないか。保育園で鑑賞させたい、また地域の方々に保育園を知ってもらいたいとの思いで現園長師岡さと子先生の発案で誕生しました。ネーミングも皆で考えました。古里保育園から「古里」を残し、また、この地域の「子どもたち」という意味も含め「古里っこ」に決まりました。
実際動き出すと悩みが…。何をするの???題材は?と、わからないことばかりでした。学生時代、人形劇サークルに入っていた職員を中心に、日頃保育の中で子どもたちと遊んでいる手遊びや誕生会での人形劇に肉付けしていけば良いのではないかと、何回も話し合い、練習を重ね、第1回古里っこが開幕しました。舞台に上がるのはとても緊張したのを覚えています。それでもたくさんの拍手をもらい、子どもたちや大人の方、皆さんの笑顔に、私自身が感動したのを覚えています。実際には本当に面白かったのか…。失敗した部分もあったことでしょう。
その反省も踏まえ、次年度も開催することになりました。その後、演目も増え、コロナ禍では配信に形を変えながら継続しました。今年も新しい演目を加え、いよいよ保育園での開催です。本当に長く続けて来られたことは感無量なのです。
日常の保育に加えてのことなので、どこで練習をしていけばいいのか、その時間や労力を考えるとやめてしまう選択もあったと思います。それでも続けてこられてきたのは、子どもたちの喜ぶ姿や笑顔に、そして地域の皆様に支えられてきたからです。仲間と作り上げていくことや作り上げていくものが楽しくて嬉しくて!私が感じていることが少しでも今回の古里っこに表現できたらと思い、毎日の練習に励んでいます。久しぶりの保育園ホールでの古里っこです。多くの方にご来場していただき、楽しいひとときを過ごしていただきたいです。是非、観に来てください。お待ちしております。