はじめの一歩11月号(通算第185号)
『友だちのつながり(休日の話)』
中島 澄
高校生の時に組んでいたバンドの子とまたバンドを始めている。私はドラムをしていた。といっても月1回ほどでみんなで集まって緩くやっているものだ。
私以外の友だちは保育士ではなく違う仕事をしている。話をしていて、“マーケティング?”“フレックスだから~・・・”私からしたら聞いたことのない言葉がたくさんあって難しい。正直、あの時とは違うんだなって思った。
スタジオに入って曲やるぞ!ってなった時、変わってしまった友だちとうまくやっていけるだろうかって心配だった。でも、いざ合わせるってなった時、私は安心した。みんなの楽器が高校生から変わっていなかったのだ。曲合わせの時もギターの子の後ろ姿であったり、キーボードの子の音だったり、ベースの入り方だったり、いつもの練習風景だった。それがとても嬉しくて安心した。高校の時の記憶が蘇って楽しくなった。高校から歩いて行ったスタジオ。帰りにみんなで食べたおでん。私の青春をたくさん作ってくれた。
今、それぞれ新しい環境で生活をしている。性格も仕事も違う4人だけどバンドで繋がっている。バンドだけじゃなくて大学の友だちや一緒にバイトをしていた人、職場の人、たくさんの人と出会ってたくさんの思い出がある。性格が違い趣味が違う。一人ひとりに思い出がたくさんある。だから人との繋がりを大切にしようと思った。