活動日記
9月14日(土)潜在能力・可能性ののばし方
「イチローの原点を知る男、田中将大を育てた男」という副題で講演会が開かれました。奥多摩町生涯学習事業の一環で地域の小中学校のPTA連絡協議会と教育委員会が主催しました。会場には学校関係者をはじめ、スポーツ指導者、地域の皆様で埋まりました。
講師は奥村氏、プロ野球のオリックスにバッティングピッチャーとして入団、あのイチローの1年目、2年目をつぶさに視て、また、バッティングピッチャーとして貢献された方です。仕事は毎日約150球、そのうちボールは5球ほどだという、当然と言えば当然だが、1軍のレギュラークラスにいい感じで練習してもらうにはこのくらいのコントロールがなければ、職を失ってしまうのでしょう。
内容は、イチローとの出会いと彼の一流の証拠でもあるものの考え方、練習の姿勢などを話されました。イチローの目標設定の考え方も納得させられました。「高い目標設定で達成できないジレンマと低くても達成できる目標を次々とクリアーして、進歩するのとではどちらが・・・」こんな話を20歳のイチローが21歳の奥村氏に当時話されたという、プロ野球選手の前に、何と凄い青年だったのだと思いました。アメリカへ渡った時に出合った野茂や吉井と「メジャーと日本のコーチングに対する違い」も興味深いものでした。与えるコーチングと聞き出すコーチングの違いを分かりやすく説明されました。選手に教え込むのではなく選手自らがしっかりと気持ちを伝える、自己をアピールできるように導くのがメジャー流だと・・・選手との距離を置くことで、困っている時にタイミングよくアドバイスを送ることで、選手の吸収力を高めるのだという、メジャーで「つかず、離れず」の心か!と感心しました。
もうひとつ21連勝中の楽天田中投手の中学から高校時代の成長過程についても触れました。田中投手自身も素直で前向きな練習姿勢であったが、親御さんが指導者と共に同じ方向で、ともに子どもを導いていたことが、今の田中投手を生んだ、また、高校時代の監督の指導が素晴らしかったことも強く話されました。
イチローも田中も共通して言えるのは、とにかく考え方がしっかりしていることが、全てにおいて大切であるということを参加した少年たちにも教えて頂きました。出来れば、もう少し保護者の皆様に参加してほしかった。スポーツ関係者だけでなく、親として聞いて欲しいお話がいっぱいの素晴らしい講演会でした。