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活動日記             

12月13日(金)一般質問

私は「現代の参勤交代論と奥多摩について」「小丹波地区における若者定住化対策と生活道の整備について」以上の2点について質問をしました。以下、抜粋したものを掲載します。
1.現代の参勤交代論と奥多摩                     
養老孟司氏をはじめとする「参勤交代論」が唱えられて久しい。もとより参勤交代とは、江戸への出仕と領地での政務を繰り返したもので、徳川家に反旗を翻さないための仕組みとして機能した制度です。この制度を現代人こそ取り入れるべきで、都心の高層マンションに住むだけでなく、畑を耕したり自然に触れたりする経験を交互にするという考え方です。行政レベルでは「二地域居住」とも称し、地方の過疎化と都心への一極集中が進む現代に警鐘を鳴らし、対策の一つと捉えています。地方の過疎化対策について、都心に住む識者や官僚が考えることには限界があり、数日の視察などでは気付かない問題が山積しているのが実情です。               
 そこでこの「参勤交代論」「二地域居住」についてこの奥多摩の実情に即して考えてみようという提案です。まず、その効果や目的については以下のように述べられています。                           
1. 来るべき大震災期に備えて災害時の避難地を作っておく。田舎に第2の親類をつくっておきたい。
2.「クラインガルテン」のような「市民農園」を政府や地方自治体が地方に作り、都市生活者を週末に通わせ、身体を使って精神の健康を取り戻すことや、農地を耕す訓練を積むことによって「食糧自給」の手法を確立するなどの効果を期待する。                     
3.空き家の有効活用により、SOHOへの展開が可能になる。                                   
4.その地方の木材を用いて「木の家」を作ることで、地域材の使用に貢献できる。さらに、その家に「耐震」機能を持たせることで、都会の「第一の家」にもその機能を待たせようとする「気づき」を与えることが出来る。    
5.食料自給率の高い欧米諸国は、国や地方自治体の政策で都市居住者を田舎に向けさせ、都市と地方のバランスを保った。これにより一次産業の六次産業化といった地方経済の振興策が期待できる。こうしてメリットだけ確認することの危険性は多々ありますが、ここではあえてデメリットは省くこととします。一つ目の災害の避難地という観点では、本年9月の地方紙に「西多摩は概ね
危険性低い地域」という記事が掲載されていました。東京都は地震の揺れによる各地域の危険度を5段階で表したものを公表しました。一部の地域を除いて西多摩地区は一番低い1ランクでした。奥多摩もその中に含まれています。二つ目の「市民農園」を作り「食糧自給」の手法を確立する点では、奥多摩は海沢のふれあい農園などに見られるように、先駆的な事業を実施しています。三つ目の空き家対策なども今、奥多摩の課題として事業が進行中です。四つ目の木材利用は、「林業再生」に通じるものがあるでしょうか。このような効果に加え、もう一つ付け加えたいのが、子どもの教育です。都心が便利でありという点はまさしくその通りかもしれませんが、地方でしか学べない環境教育、人間教育の場も数多くあるはずです。3年前、都内でコミュニティースクールを運営する校長先生が、奥多摩の自然、教育環境を視察した折、こんな環境で教育をしてみたいと・・・小河内小中学校の跡地は何とかなりませんか?という話をされました。今、ゆとり教育の見直し、詰め込み教育へ再度転換しようとしている時こそ、この自然が持つ豊かさと怖さ、生と死などを身を持って体験することでしか理解できないことの重みを感じるべき
です。参勤交代論で一番難しい課題が、この教育をどうするかというところだと思います。家族の存在なくしては語れない教育です。 「東京は郊外から消えていく」という著書の中で、都心と郊外との関係で、職住接近か職住分離かという設問がありました。都心よりも郊外のサテライトオフィスや自宅で勤務できるのが理想という答えが20~30代の男性と30~40代の女性に多かったのです。特に30代の女性にこの傾向は強かった、というのはやはり家族、そして子どもの教育が大事であることの証だと感じました。こうしてみると若い世代を巻き込んでの参勤交代論は無謀であるかに感じますが、アンケートの結果をみると、雇用形態の見直しで、交代論ではなく若者定住化への道も模索されなくはありません。観光シーズンになれば人の動きが感じられます。しかし、人が動くイコール地方の活性化とはなり得ません。実際に地方で暮らすことで、都心に住む人たちが地方の抱える問題に対して、身を持って体験する。それにより地方の活性化の必要性をより多くの人が意識すれば、国全体で改善を考えるきっかけとなるという論理がこの「参勤交代論」のように感じます。
一極集中の回避、過疎地域再生論、都市防災、人間性の回復、終の棲家、教育の場など総合的に参勤交代論を考える時、この論議を奥多摩流に流布することは出来ないか、この論を奥多摩が核となるような展開が出来ないかと考えてしまいます。前段が長くなりましたが、「現代の参勤交代論と奥多摩」について町長の所見をお伺いいたします。
2. 小丹波地区における若者定住化対策と生活道の整備について    
現在、町内における若者、ファミリー向けの公営住宅は栃久保、海沢にあり、また、新たに川井地区にも建設中です。手厚い子育て支援策の象徴ともいうべき若者向けの公営住宅の整備、教育環境の整備は喫緊の課題であります。今回は小丹波地区について、その対策、今後についてお伺いします。      
小丹波地区の古里駅周辺は、日当たりの良さと役場出張所、子育て支援センター、文化会館、図書館、学校、保育園、駐在所、診療所、郵便局、農業協同組合、食料品店、ガソリンスタンド、そして近年、若者(一人暮らしの高齢者にも利用されている)のライフスタイルに欠かせないコンビニエンスストアが近くにあり、奥多摩における若者定住化には格好の場所であるのは誰もが認める所であります。今後の生活道の整備により、発展的な町づくりと若者の定住が期待されます。また、整備を期待して、町内外から移住された住民もこの数十年にわたり多く見受けられます。そこで以下の点についてお伺いいたします。                                 
                                                                     
1) 小丹波地区(古里駅周辺)に定住化対策のための住宅建設とそれに伴う今後の生活道の整備は?                     
2) 従来からの懸案事項である高畑天神林線と竹ノ平中線の今後の整備計画は?

以上2点について質問しました。
答弁内容については、後日、後援会だより32号にて掲載致します。




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